今年度の答辞は、「ありがとう」という3年生の思いがあふれるものでした。家族をはじめ、先生方や地域の方々、後輩に支えられ、そして愛されてきた5人。普段は恥ずかしくて面と向かってなかなか言えない言葉も、中学校を卒業する日にきちんと伝えなければいけない、そんな思いから5人全員で意見を出し合い、答辞を書き上げました。また、思い出がたくさんつまった校舎から見える、5人が好きな風景や場所を答辞の中に入れるなど、5人らしい答辞となりました。その一部を紹介します。
平成26年度「答辞」より一部抜粋
僕の好きな風景・・・。理科室横の非常口や部室から見える、オレンジ色に染まる瀬戸内海。みんなでいろんな話をしながら給食を食べた多目的教室。どこまでも続く青空が見える中庭のベンチ。給湯器と冷蔵庫の間のわずかなすき間。卒業を迎える今日になって、僕はいろいろなことを思い出します。(中略)
お父さん、お母さん。お父さんやお母さんのこと、大切に思っているのに、なかなか素直になれず、心配させたり、わがままを言ったりすることがありました。本当にごめんなさい。でも、いつも大きな大きな愛で、僕たちのことを包んでくれましたね。僕たちは多くの方々の愛情に包まれ、こんなにも大きくなりました。今までありがとう。
先生方。いつも僕たちのそばにいてくださいました。まるで、お父さん、お母さんのように大きな愛で僕たちを包み込んでくださいました。どんな話でも、いつも笑顔で聞いてくださいました。先生方のおかげで、僕たちは充実した三年間を過ごし、こうして卒業の日を迎えることができました。本当にありがとうございました。
後輩のみなさん。僕たちが先輩としてみなさんに残せたことはあったでしょうか。毎日、自分たちにできることは何だろうと自問自答していました。でもまだ答えは見つかっていません。そんな僕たちを頼ってくれたとき、すごく嬉しかったことを、今でも鮮明に覚えています。みなさんから教えてもらったこともたくさんありました。僕たちを支えてくれてありがとう。僕たちの大切な母校、豊島中学校を、どうぞ、より素晴らしいものにしてください。よろしくお願いします。そして、三年間という限られた時間、一日一日を大切にしてください。
最後に・・・。(4人の級友の名前)、今まで一緒にいてくれてありがとう。みんなと話したこと、悩んだこと、涙したこと、そして、笑いあったこと、すべてが今の僕を支えてくれています。毎日が楽しくて、充実していて、あっという間に過ぎたのは、みんなのおかげです。みんなと一緒に三年間過ごせてよかった。本当にありがとう。実は今、この場に立っていても、僕は「卒業」を実感できません。僕はまだ、みんなと一緒に笑ったり、しゃべったりしたい。でも、でもその思いを胸にしまい、新たな一歩を踏み出すときです。今日という日まで一緒に歩んできた道のりを財産に、前へ、そして未来へ。 「さようなら、豊島中学校」そして「ありがとう」
いつも楽しそうな笑い声が聞こえていた3年教室。月曜日からその笑い声が聞こえなくなるのはとても寂しいことですが、後輩たちがしっかりとみなさんの思いを受け継いでくれるはずです。卒業生のみなさん、「どんなときでも 上見て 前見て 自分見て」笑顔を忘れず、一人ひとりがしっかりと輝いて新しい道に進んで行ってくださいね。みなさんのこと、心から応援しています。すてきな笑顔と時間をありがとう。 (3年 学級担任)